アトラス・オーソゴナルの世界 Vol.19「アトラス・オーソゴニスト育成」

The Road to Atlas Orthogonist  Vol.19

アトラス・オーソゴニスト育成

開業から数年経ち、自分のペースが掴めてきた頃、Dr.Royはもとより愛知の北川さんはじめ各地のカイロプタクターから、AO講座開催を希望する声が届くようになりました。それは、レントゲン等画像分析をしないでAOを名乗る人たちの出現により、本来のAOが誤解され、多くの人々が的確な上部頚椎のアジャストを受けられずにいる実態の改善を強く願う内容でした。

私自身の臨床は、紹介を基にAOを正しく理解し必要とする患者さんを中心に行っており、あまり表に出ることはしていませんでしたが、一方で各地の現状を聞くたびに何とかしなければと考える日々が続きました。そこで、兼ねてから相談にのってもらっていたカイロジャーナルの斎藤社長に指南を求めると、本来のAOを伝えるために科学新聞社から本場のAOテキストを和訳出版し、アトラス・オーソゴニスト育成講座を開催すべきとアドバイスを受けました。

テキストの和訳は、基本的にはそれまでの勉強会で使用したものを精査していく作業でしたが、出版となるとアトランタまで出かけDr.Royとの詳細な確認作業が必要となりました。こうして数年後の2011年、教本の「アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティック」と「上部頚椎の研究」を同時出版するに至りました。

AOを学ぶ上で不可欠な教本が完成、更に重要課題であったAOテーブルについても、Dr.Royの許可を得た上で日本で製作する了承を得ることができ、本格的に「アトラス・オーソゴニスト育成講座」の第1期募集を2014年に開始しました。そして、2015年にはアメリカの財団より”Atlas Orthogonal Chiropractor of the Year Award”を受賞することができました。

アメリカでは100年の歴史がある上部頚椎カイロプラクティックその一派であるAOを次世代に伝える事の重要性を肝に銘じながら、この栄誉に恥じぬよう、講座開催により、1人でも多くの方々に正しいAOが届くことを願い、またより充実した内容を目指して、日々取り組んでおります。

本年はコロナ禍の影響で開催が危ぶまれた「アトラス・オーソゴニスト育成講座」ですが、通常の春開催は断念したものの秋からスタートできました。毎回各地から新幹線、遠くは飛行機利用で出席される志高い受講生のためにも、講座中は1秒も無駄にしないよう真剣勝負で取り組んでいます。

熱心な受講生からの希望で始めた連載「AOの世界」ですが、不慣れな執筆作業をサポートしてくれた身内や、事務局の北川さん家族の存在無しに、毎月2回連載を継続することは難しかったと思います。

本連載を進める中で我人生を振り返り、素晴らしい方々との出会いと支えによって、私自身は生かされている事を痛感しております。改めて本物のアトラス・オーソゴナルを理解し、ご協力頂いた全ての方々に御礼申し上げます。

私の「AOの世界」はここで一旦筆を置きますが、今後は其々の「AOの世界」を聞かせていただけることを心から楽しみにしています。

 

 

~今日の1枚~

“Atlas Orthogonal Chiropractor of the Year Award”証書と日本製AOテーブル’LOTUS’ 

 

記:井上裕之

2020-12-10 | Posted in 育成講座No Comments » 

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