第12期育成講座第4回

第12期育成講座第4回は、モジュール2「レントゲン分析」の総仕上げです。前回学んだ側面像、正面像、開口像の復習から始まり、いよいよ最後のピース「頭頂像分析」へと進みました。

シンプルさの中に潜む難しさ

頭頂像の分析手順は、実は驚くほどシンプルです。測定する角度も少なく、引くべき線の数も限られています。

しかし、多くの受講生がこの分析に苦戦します。理由は明確です。「見えにくい」のです。

頭頂から撮影されたレントゲン画像では、アトラスが特殊な角度で映し出されます。側面像や正面像に比べて骨の輪郭が不明瞭で、関節面の境界線を見極めることが困難です。

人それぞれの骨格構造

頭頂像分析を通じて、受講生たちは重要な事実に気づきます。人間の骨格構造には、想像以上に大きな個体差が存在するということです。

ある人のアトラスは細長く、別の人のそれは横に広い。関節面の角度も、突起の長さも、すべてが異なります。この多様性こそが、画一的なアジャストメント手法では不十分な理由なのです。

教科書に載っている標準的な形状はあくまで基準であり、実際の臨床では、その「標準」からかけ離れた骨格を持つ患者に出会うことが珍しくありません。だからこそ、3方向からの4枚のレントゲン撮影と精密な分析が必要になります。

4枚のフィルムが語ること

3方向4枚のレントゲン画像から得られた情報を統合することで、初めて3次元的な骨のズレの全貌が明らかになります。そして、そのデータから導き出されたアジャストメントベクトル(方向と角度)が、患者一人ひとりに合わせた精密な治療を可能にします。

骨模型を使った視覚化トレーニングも行いました。実物の骨を頭頂方向から観察し、レントゲン画像と見比べることで、2次元の画像を3次元の立体構造として理解する能力を養います。

次なるステージへ

モジュール2を終え、受講生たちの手元には精密な分析データが揃いました。次回からのモジュール3では、いよいよアジャストメント前の最終確認となる徒手的な検査法と、専用テーブルでのセッティング方法を習得していきます。

分析で得た数値を、実際の治療動作へと落とし込む技術を学ぶ段階に入ります。

記:北川勇介

2026-01-14 | Posted in 育成講座No Comments » 

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