アトラス・オーソゴナルの世界 Vol.11「アトラスの正しい角度」

The Road to Atlas Orthogonist  Vol.11

アトラスの正しい角度

人生初の上部頚椎アトラスに特化したアジャストを受けた記念すべき瞬間、先ず思い浮かんだのは「これはマズイかもしれない・・・」ということでした。

アジャストは、痛みはおろか刺激すら感じないもので、その直後から全身を巡る血流の活性化と脱力感がありました。スキャニングでは、数分前までの痛みは消失、レッグチェックのための仰臥位では、硬直していた身体はテーブルに溶けて吸い込まれ、脱皮して生まれ変わるような不思議な感覚で、これまでには経験のない異次元のものでした。

これまでにカイロプラクティック治療により痛みや不快感がかなり解消することは体験済みでした。
アイオワ州に移ってからも、著名なカイロプラクターから受けた数々のテクニックによって、自分の身体が良好な状態を保っていると思っていただけに、上部頚椎テクニックを重要視していなかった私自身の身体がこれほどまでに反応するとは全く想定外のことでした。

この上部頚椎テクニックこそ、その後の私の人生を捧げる対象に値するのに充分なものでした。
しかし「アメリカと違い、オフィスにレントゲン装置を設置することはおろか、 カイロプラクターにはレントゲン撮影も許可されない日本では難しいかもしれない」と思案と葛藤の日々が続きました。

パーマー大学の通常講義は「パーマーパッケージ」と呼ばれ、ほとんどの学生はパッケージ内のテクニックを選択し、それらをもとに開業に至るのが一般的な流れでした。
また、パーマー大学では通常講義の他に、パッケージ内のテクニックを更に極める上級編として、或いは通常講義の行われていないテクニックも選択できるエレクティブ講義があり、それらは放課後や週末に開催されています。

そこで自身のテクニックに磨きをかける学生も少なくなく、開業を見据えて受講者はもとより、経験豊富な教授陣も真剣な眼差しで講義に取り組むのです。 

Vol.12へ続く

 

~今日の1枚~

Dr.Roy Sweatによるアジャスト、AOJアトランタ視察旅行の1コマ。
アトラスはこの一瞬のアジャストによって正しい角度に導かれ、身体感覚の変化は其々だが瞬時に全身の変化がはじまる。

 

記:井上裕之

2020-08-13 | Posted in AOの世界No Comments » 

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